「月夜の蟹」ってどういう意味?蟹のことわざ、格言集
日本語のことわざや格言は、その意味や由来を聞くととても面白い物が多いのですが、もちろん蟹に関することわざや格言もあります。
今日は、蟹に関することわざや格言についてお伝えします。
蟹を食べながら、話題にすると、子ども達も覚えてくれるかもしれませんね。
【蟹の穴入り】 (かにのあなはいり)
あわてふためく様子の例えで、蟹が驚いて巣穴に戻っていく様子から使われました。
【蟹の念仏】 (かにのねんぶつ)
小声でぶつぶつと呟くことの例えとして使われます。蟹が口から細かい泡をふきだしている様子が、坊主がぶつぶつ念仏をあげているように見えることから出来た言葉です。
【蟹の横這い】 (かにのよこばい)
蟹が横に歩く姿は、人間の目からは奇妙に見えることから、本人にとっては自然なことでも、他人から見ると奇妙に見えるさまを表しています。
物事が、本筋からそれて微妙にずれていくことを例えていう場合もあります。
【蟹は甲羅に似せて穴を掘る】 (かにはこうらににせてあなをほる)
蟹は、穴を掘る時に自分の甲羅のサイズピッタリの大きさの穴を掘る事から、人は身分や力量などに相応しい言動ををするべきだ。
また、分相応な願望を持つべきだという意味で例えられます。
【月夜の蟹】 (つきよのかに)
昔から、多くの蟹は月夜に脱皮すると言われており、脱皮したての蟹は若ガニと言われ、身が少なく味も落ちます。
それが転じて、見かけ倒しで中身がない様を月夜の蟹と例えて表現します。
【あわてる蟹は穴に這い入れぬ】 (あわてるかにはあなにはいいれぬ)
慌てたかにが穴に入り損ねて、捕まってしまう様子を例えて、慌てると適切な判断や行動がとれず失敗してしまう事を意味します。
【蟹の死ばさみ】 (かにのしばさみ)
蟹は、ハサミで挟んだものを、死んでも離さないことから、執念深い、欲深い例えで使われます。
【蟹の高這いは大雨になる】 (かにのたかばいはおおあめになる)
普段低地の砂地などにいる蟹が、高い所へ這い上がってくる時は、大雨が降る前兆だと言われています。先人の知恵ですね。
【蟹は食ってもガニ食うな】 (かにはくってもがにくうな)
ガニとは、甲羅を剥がした時にある足の付け根にあるブラビラ状のもので、魚で言うえらの役割をしています。
殆どが食用として利用できる蟹ですが、このガニだけは食に向きません。全て食べることが出来そうな蟹も、食べられない部分もあるという教えです。
【蟹を食うなら手をよごせ】 (かにをくうならてをよごせ)
蟹を上品に食べようと思っても無理だよという教えです。蟹は、箸などを使って食べるより、手で剥いて豪快に食べる方が美味しいですね。
【蟹の爪がもがれたよう】 (かにのつめがもがれたよう)
蟹にとって爪は、餌を取ったり、外敵から身を守る大切な武器ですが、その爪がもがれるということは、蟹にとって大変なことです。
そのことから、頼りを失い、呆然となる様子を例えています。
【後這う蟹が餅を拾う】 (あとはうかにがもちをひろう)
いつもきょろきょろして、せかせかしていなくても、思わぬ幸運に行き当たることもあるという例えです。運、不運の例えでもあります。
いかがでしたか?
たくさんのことわざや格言がありますね。
普段の生活で、ことわざや格言を意識して使うと、日本語の面白さが一段と深まるかもしれませんね。
ぜひ蟹を食べる席で、一度クイズ形式で話題にしてみるのも楽しいですね♪